ヨガブロックの使い方|驚くほどポーズが安定!魔法の活用術【東京情報大学・嵜山陽二郎博士のヘルスケア講座】

ヨガブロックは、体の柔軟性や筋力を補い、正しいアライメントでポーズを深めるための不可欠な補助器具です。主な役割は「床を近づける」ことで、柔軟性が不足して手が地面に届かない場合に高さを補い、無理な前屈や捻じれによる怪我を防ぎながら、背筋を伸ばした理想的な姿勢を維持するのを助けます。また、座骨の下に置いて骨盤を立てやすくしたり、背中や頭の下に置いて胸を開くリストラティブな効果を得たりすることも可能です。初心者には無理な負荷を軽減する安全装置として、上級者にはバランスの安定やさらなる柔軟性の向上、体幹の強化を促すツールとして機能します。素材は軽量なフォーム、安定感のあるコルク、頑丈な木製などがあり、用途に合わせて選ぶことで、ヨガの練習をより安全で心地よいものへと進化させることができます。
▼▼▼▼▼▼▼▼
チャンネル登録はこちら
ヨガブロックがもたらす革新的な変化と基本の役割
ヨガブロックは、一見すると単なる長方形の塊に過ぎませんが、ヨガの練習においてこれほど汎用性が高く、心強い味方になるプロップス(補助具)は他にありません。ヨガを始めたばかりの方にとって、ヨガのポーズは時に「手が床に届かない」「バランスが取れずに倒れてしまう」といった身体的な壁を感じさせるものですが、ヨガブロックはまさにその壁を取り払い、練習をポジティブなものへと変えてくれる魔法のツールです。その最大の役割は「床を自分の体に引き寄せること」にあります。多くのヨガのポーズでは、地面に手をしっかりと接地させることが安定の基盤となりますが、柔軟性が不足している段階で無理に床を触ろうとすると、背中が丸まったり、骨盤が歪んだりして、ポーズの本来の目的から外れてしまいます。ここでブロックを使用し、高さを出すことで、体のアライメント(骨格の配置)を正しく保ったまま、呼吸を深めることができるようになります。
素材選びで変わる使用感と目的別の選び方
ヨガブロックには主に「EVAフォーム」「コルク」「木製(ウッド)」の3つの素材があり、それぞれに特徴があります。初心者や持ち運びを重視する方に最も人気なのがEVAフォーム製です。非常に軽量でクッション性に優れているため、仰向けで背中に敷くようなリラクゼーション中心のポーズでも体が痛くなりにくく、扱いやすいのがメリットです。一方で、適度な重さと安定感を求めるならコルク製が最適です。コルクは滑りにくく、体重をしっかりとかけても沈み込みが少ないため、立位のバランスポーズで強い支えが必要な場合に威力を発揮します。また、木製ブロックは最も耐久性が高く、一生ものとして愛用できるほどの頑丈さを持っていますが、非常に重いため自宅での練習向きと言えます。自分の練習スタイルが、リラックス重視なのか、あるいは力強いパワーヨガやアライメント重視のアイアンガーヨガなのかによって、適切な素材を選ぶことが上達への近道となります。
高さを変える3つの面を活用するテクニック
ヨガブロックの優れた点は、置く向きによって「低い(平置き)」「中間(横立て)」「高い(縦立て)」という3段階の高さを自在に調整できることです。例えば「三角のポーズ(トリコナーサナ)」において、最初は最も高い位置でブロックを使い、指先で軽く触れる程度にすることで、胸を大きく開く感覚を養います。練習を重ねて柔軟性が増してきたら、中間、そして低い位置へとブロックを下げていくことで、自分の成長を視覚的・体感的に確認することができます。このように、ブロックは単なる補助器具ではなく、自分の柔軟性の現在地を測るメジャーのような役割も果たしてくれます。
立位ポーズでの安定感とアライメントの修正
立位のポーズにおいて、ブロックは「支え」と「ガイド」の二役をこなします。「半月のポーズ(アルダ・チャンドラーサナ)」のような片脚立ちのポーズでは、地面に手が届かないと上半身が不安定になり、呼吸が止まってしまいがちです。ここにブロックを置くことで、軸足に過度な負担をかけることなく、体幹をしっかりと安定させることが可能になります。また、ブロックを太ももの間に挟むという使い方も非常に効果的です。「山のポーズ(タダーサナ)」や「椅子のポーズ(ウトゥカターサナ)」でブロックを挟み、それを内側に締め付けるように意識することで、内転筋が活性化され、骨盤周りの安定感が増します。これは単にポーズを補助するだけでなく、正しい筋肉の使い方を体に覚え込ませるための強力なトレーニング手法でもあります。
座位と前屈を深めるためのブロック活用術
体が硬いと感じる方の多くは、座位のポーズで骨盤が後傾し、背中が丸まってしまう傾向にあります。この状態で無理に前屈を深めようとすると、腰を痛める原因になります。そこで、お尻の下(座骨の後ろ側)にブロックを平置きにして座ることで、骨盤が自然に前へと傾き、背筋をスッと伸ばした状態で座ることができるようになります。これにより、股関節周りの緊張が解け、無理なく前屈を深める準備が整います。ブロックを使うことは「サボり」ではなく、解剖学的に正しい位置でポーズを行うための「賢い選択」なのです。
リストラティブヨガでの深い癒やしと解放
ヨガブロックの魅力は、動的なポーズの補助だけではありません。静的なリラクゼーションを目的とした「リストラティブヨガ」や「陰ヨガ」においても、ブロックは欠かせない存在です。例えば「魚のポーズ(マツヤーサナ)」のバリエーションとして、肩甲骨の間と後頭部の下にそれぞれブロックを置く「サポート付きの魚のポーズ」があります。これにより、日常のデスクワークで閉じがちな胸が優しく開かれ、深い呼吸と共に心身の緊張がほどけていきます。自分の力で姿勢を維持するのではなく、ブロックという確固たる支えに体を預けることで、神経系がリラックスモードに切り替わり、マインドフルネスな状態へと導かれます。
上級者こそ使うべき!ヨガブロックによる強度アップ
初心者向けのイメージが強いヨガブロックですが、実は上級者にとっても非常にチャレンジングなツールになります。例えば、腕の力で体を引き上げる「アームバランス」のポーズでは、両手の下にブロックを置くことで地面との距離を作り、足を浮かせるためのスペースを確保しやすくします。また、プランクポーズの際に背中にブロックを乗せ、それが落ちないようにバランスを取ることで、体幹の微細なコントロール力を養うこともできます。さらに、上級者向けの前屈において、足の裏にブロックを添えてそれを掴むように前屈することで、床よりもさらに深い位置へのストレッチ(オーバースプリットなど)を可能にします。ブロックは、自分の限界を安全に突破するためのパートナーでもあるのです。
まとめ:ヨガブロックを日常の練習に取り入れるメリット
ヨガブロックを使いこなすことは、自分の体を尊重し、その日のコンディションに合わせた最適な練習を行うことを意味します。柔軟性は日によって異なりますし、左右差もあります。ブロックを「できないから使う」のではなく「より良くするために使う」というマインドセットを持つことで、ヨガの練習は格段に充実したものになります。怪我のリスクを最小限に抑えながら、ポーズの真髄に触れ、呼吸を深めるための橋渡しをしてくれるヨガブロック。この小さな道具一つが、あなたのマットの上の世界を大きく広げ、心身の成長を力強くバックアップしてくれることでしょう。さあ、今日からヨガブロックを手に取り、新しい感覚のヨガを体験してみてください。





